Audibleで佐藤正午さんの『熟柿』を聴きました。
普段なら、自分から手に取らないタイプの作品です。
それでも聴いてみようと思ったのは、2026年本屋大賞で2位になっていたからです。
実際に聴いてみると、ストーリーそのものよりも、ナレーターの表現力が強く印象に残りました。
この記事では、『熟柿』のあらすじ、Audible版の基本情報、実際に聴いた感想をまとめます。
『熟柿』Audibleあらすじ

『熟柿』は、ある事故をきっかけに人生が大きく変わっていく女性・かおりを描いた物語です。
かおりは、取り返しのつかない出来事を抱えたまま、その後の人生を歩んでいきます。
罪を償ったあとも、過去が消えるわけではありません。
夫婦、親子、周囲の人間関係の中で、かおりは何度も立ち止まります。
読んでいてスッキリする話ではなく、登場人物の言動に納得できない場面もあります。
それでも、かおりの人生がどこに向かうのか気になり、最後まで聴き進められる作品でした。
『熟柿』Audible基本情報
『熟柿』は2025年3月27日にKADOKAWAから刊行された作品です。第20回中央公論文芸賞を受賞し、2026年本屋大賞では2位に選ばれています。
『熟柿』Audible感想



まず、ナレーターが素晴らしかったです。
登場人物が多く出てきますが、声の出し方や間の取り方で人物の違いがわかりやすく、同じ人が読んでいることを忘れる場面がありました。
Audibleで聴いたからこそ、最後まで聴けた作品です。
紙の本で読んでいたら、登場人物へのイライラや話のしんどさで、途中で止まっていたかもしれません。
ストーリーは、明るい気持ちで楽しむ作品ではなく、主人公にも、周囲の人たちにも、納得できない行動が多々あります。
「どうしてそうなるのか」と思う場面が何度もありました。
ただ、その引っかかりがあるから、続きを聴いてしまいます。
かおりの選択、夫の態度、息子との関係。
どれも個人的には、主人公に全面的に共感する作品ではありませんでした。
それでも、事故のあとに続く人生をどう生きるのか、罪を償ったあとに何が残るのか、そこは考えさせられました。
最後は、完全にスッキリする終わり方ではありませんでしたが、物語としてはきちんと落ち着くところに落ち着いた印象です。
「読んでよかった」というより、「最後まで聴いて、ひとつの人生を見届けた」という感覚が残りました。
Audible感想まとめ|『熟柿』はこんな人におすすめ
『熟柿』は、明るく楽しい作品を聴きたい人向けではありません。
人間の弱さや身勝手さ、家族の関係をじっくり描いた作品を聴きたい人に向いています。
- 本屋大賞で話題になった作品を聴きたい人
- 人間ドラマが好きな人
- 登場人物にモヤモヤしながらも最後まで見届けたい人
- ナレーターの表現力を楽しみたい人
- 通勤中や家事中に文学作品を聴きたい人
おすすめできるのは、こんな人です。
個人的には、ナレーション目的で聴く価値があるAudible作品でした。
普段なら手に取らない作品でも、耳で聴くと最後まで進めやすいです。
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