Audibleで呉勝浩さんの『爆弾』を聴きました。
酔って警察に連行された男が、突然『これから爆発が起きる』と予告するところから始まるミステリーです。
取調室での会話と、東京で進む爆弾捜索が並行して進み、少しずつ緊張感が高まっていきます。映画版を先に観た人でも、原作を耳で追うと人物の言葉や心理戦の印象がかなり違って感じられる作品です。
この記事では、『爆弾』のあらすじ、Audible版の基本情報、実際に聴いた感想をネタバレを抑えてまとめます。
『爆弾』のあらすじ

『爆弾』は、爆破予告を繰り返す謎の男と警察の駆け引きを描いたミステリーです。
些細な傷害事件で野方署に連行された、スズキタゴサクと名乗る中年男。
警察は最初、酔っ払いの戯言だと考えますが、取調べの最中に男が口にした爆発予告が現実になります。
しかも爆発は一度では終わりません。スズキは次の爆発を予告しながら、取調室で刑事たちに言葉を投げかけ、少しずつ主導権を握っていきます。
爆弾はどこにあるのか。スズキは本当に事件を知っているのか。それとも、すべてが巧妙な駆け引きなのか。
取調室の心理戦と、街中を走り回る捜査が並行して進み、最後まで気を抜きにくい作品です。
『爆弾』Audible基本情報
Audible版の基本情報をまとめます。
- 著者:呉勝浩
- ナレーター:星祐樹、品田美穂
- 再生時間:12時間51分
- 配信日:2022年10月7日
- ジャンル:ミステリー、サスペンス
- Audible:聴き放題対象として配信あり
- 映画化・ドラマ化・アニメ化・舞台化の有無:映画化あり。映画『爆弾』は2025年公開
- 受賞歴:『このミステリーがすごい!2023年版』国内編1位、『ミステリが読みたい!2023年版』国内篇1位、2023年本屋大賞4位、第167回直木賞候補
- シリーズ:『爆弾』シリーズ第1作
- 関連商品:単行本、文庫、Kindle版
『爆弾』はシリーズの第1作で、現在は続編『法廷占拠 爆弾2』もAudibleで配信されています。続編からでも物語は追えますが、スズキタゴサクや刑事たちの関係を知るためにも、最初に『爆弾』を聴いておく方が入りやすいです。
また、2025年には映画化され、とせめもでも映画版『爆弾』の感想を公開しています。映画を先に観た方は、原作の会話の細かさや、取調室での空気の違いを聴き比べる楽しみ方もできます。


Audibleで『爆弾』を聴いた感想



会話中心の作品ですが、取調室の緊張感と声の演じ分けが強く、Audibleとの相性がかなりいい作品でした。
『爆弾』を聴いて一番印象に残ったのは、派手な爆発そのものより、取調室で繰り返される会話の怖さです。
スズキタゴサクは声を荒らげるわけではないのに、何を考えているのか分からず、刑事たちとのやり取りが進むほど不気味さが増していきます。ここからは、Audibleで聴いて特に印象に残った点を分けて紹介します。
取調室の会話だけで緊張感が続く
物語の大きな軸は、スズキタゴサクと警察のやり取りです。
普通なら会話が続く場面は動きが少なく感じそうですが、『爆弾』では一つひとつの言葉に意味があり、どこまで本当なのかを考えながら聴くことになります。
爆発のタイムリミットがある一方で、取調室ではじわじわ相手を揺さぶる心理戦が続きます。派手な事件と静かな会話が交互に進むことで、12時間を超える作品でも先が気になりやすい構成でした。
スズキタゴサクの声はかなり印象に残る
Audible版では、星祐樹さんと品田美穂さんがナレーションを担当しています。
特にスズキタゴサクの声はかなり癖があり、最初は強く感じる人もいそうです。ただ、その独特な話し方が、何を考えているのか分からない人物像と合っていました。
演技はかなり濃く、最初は好みが分かれそうだと感じました。ただ、その癖の強さがスズキタゴサクの不気味さにつながっていて、聴き進めるほど作品の空気に合っているように感じます。
登場人物が多くても声で追いやすい
『爆弾』には複数の刑事や捜査関係者が登場します。
人物が多い作品はAudibleだと名前を追いにくくなることがありますが、この作品は声色の違いが比較的分かりやすく、会話中心でも人物を見失いにくい印象でした。
ただし、爆弾の場所や時間、人物関係など細かい情報も出てくるため、完全な流し聴きよりは、ある程度内容に集中できるときの方が楽しみやすいです。
映画を観たあとでも原作を聴く価値がある
映画版では映像や俳優の演技による勢いがありますが、Audibleでは会話をじっくり追えるため、スズキの言葉や刑事側の反応がより細かく入ってきます。
ストーリーを知っていても、原作ならではの心理描写や会話の間を楽しめるので、映画から入った人にも向いています。
続編『爆弾2』の前に聴いておきたい
『法廷占拠 爆弾2』では、前作から続く人物や関係性が登場します。
すでに『爆弾2』を聴く予定があるなら、先に第1作を聴いておくことで、登場人物の背景やスズキタゴサクという人物の不気味さが分かりやすくなります。
『爆弾』はこんな人におすすめ
- 取調室の心理戦が好きな人
- 先が気になるミステリーを聴きたい人
- ナレーションの演技を楽しみたい人
- 映画『爆弾』を観て原作も気になった人
- 続編『法廷占拠 爆弾2』を聴く予定の人
『爆弾』は、派手な事件だけでなく、会話の駆け引きや心理戦を楽しみたい人に向いています。
まとめ|『爆弾』は声で聴くと心理戦の怖さが際立つ
『爆弾』は、連続爆破事件の緊張感と、取調室での言葉の駆け引きを同時に楽しめるミステリーです。
Audibleでは、星祐樹さん・品田美穂さんのナレーションによって登場人物の空気が伝わりやすく、とくにスズキタゴサクの声が強く印象に残ります。
12時間51分と長めですが、映画を観た人や続編『爆弾2』が気になっている人にも、シリーズの最初として聴いておきたい作品です。
『爆弾』はAudibleの聴き放題対象として配信されています。気になる方は、Audibleの無料体験で試してみてください。
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